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写真:天狗舞 車多酒造七代目追悼酒 山廃仕込

天狗舞 車多酒造七代目追悼酒 山廃仕込

¥2,000.- (720ml、税込)

石川県白山市の「車多酒造」より“天狗舞 車多酒造七代目追悼酒 山廃仕込”が新入荷。

初代蔵元、車多太右衛門が諸国行脚の後、自らの住まいであるこの地に酒蔵を構え、旨い酒をとの一心で酒造りをはじめたといわれる「車多酒造」の創業は文政六年(1823年)。当時の酒造りの想いを脈々と伝え、今期は202回目の酒造りを迎えました。そして令和7年4月26日、「車多酒造」七代目蔵元である車多壽郎会長が永眠。酒に対する深い愛情と、揺るぎない矜持を貫いた人生でありました。

こちらのお酒は、蔵に遺された山廃草創期の記録に基づき、初期の山廃仕込みに立ち返って醸した、車多壽郎会長への追悼の意を込めた一献。使用する酒造好適米は、車多会長が生涯愛した地元・白山林中の地にて育まれた〈五百万石〉。その一粒一粒に、風土の記憶が凝縮されたお米にて仕込みました。 ふくよかでやさしい香りが飲み手を誘い、口に含むと先ず小気味いい酸味。旨みが膨らみ、コクを伴いつつ辛口の余韻。精緻よりも本質を追い、あえて粗野さを内包したその味わいには、“天狗舞”流山廃の原点とも言うべき力強さと、深い滋味が宿ります。

能登杜氏四天王・中三郎とともに、“天狗舞”流山廃仕込の礎を築き、「車多酒造」を中興へと導いたその偉業は、今も酒に息づいております。土地に根差し、文化を敬い、酒を極めんとした車多壽郎会長の志。この一献を通じて、その魂に触れていただきたい逸品といえるでしょう。