杉錦 試験醸造 百年前ノ問
¥3,740.- (1.8L、税込)
¥1,870.- (720ml、税込)
静岡県藤枝市の「杉井酒造」より“杉錦 エドノアキザケ”が新入荷。
「杉井酒造」は、天保9(1838)年から続く老舗の蔵元。時代、時代のなかで自然な美酒を追い求め、朴訥に、しかし熱い心でお酒を醸し続けてきました。現在も、特に静岡県では数少ない生酛造りや山廃造りによる日本酒を製造。生酛造り、そして山廃造りは、酒造りに必要な酒母や乳酸を自然の力で発生させ、お酒を醸す酒造技術。比較的淡麗な味わいが多い静岡酒の中で、ややパンチのきいたコクのある味わいが、多くの静岡酒ファンに支持されています。
こちらは100年前の醸造研究を今の時代に甦らせ、その味わいを今の飲みてに問うという、非常に意欲的で実験的な日本酒。1926年、当時の醸造試験所の江田鎌治郎先生らは『濃醇配合清酒試験醸造』というものを実施。当時は濃醇酒が重んじられつつあり、硬く溶けにくいお米はその酒質に不向きでした。そこで江田先生らが考案したのが、麹を仕込みの前半(三段仕込みの初添、中添)に集中させ、お米を早い段階から十分に溶かし糖化を先行させるという製法。ここ数年の夏の高温化でお米が溶けにくいため、さまざまな文献を読み漁り参考にしようと考えた蔵元が、100年前の論文に行き着いたのは懐古でもなく、偶然でもない、まさに必然というべきでしょう。
出来上がったお酒は、狙い通り旨みと酸をしっかりと感じる濃醇な味わい。とても興味深いのは日本酒度が±0前後にも関わらず、数値ほどに甘く感じないこと。これは当時の江田先生の記録にもまったく同じ記載があり、濃醇ながらキレのいいお酒に仕上がっています。100年前に酒造家が考えた問い。お米はどうすれば、もっと溶けるのか。どうすれば、もっと濃醇なお酒になるのか。100年の時を経た2026年、同じ問いを胸に、ていねいに仕込み、盃の中で確かめました。”杉錦”らしいしっかりとした味わいと酸味の織りなす爽やかさ。濃醇ながら、ついつい盃が進んでしまうクセになる味わいです。ぜひ、お見逃しなく!